KMD版 センセのところ ~ 奥出 直人先生 ~

24 11月 2015,   By ,   0 Comments

大好評!センセのところとは生徒のお悩み相談室です。
悩み、人生相談、ぶっちゃけ話など、KMDのセンセに日頃聞けないことを、我々KMD Journalが代わりに聞きに行っちゃうこのコーナー。

 

今日はデザイン思考の巨匠、奥出 直人先生です。

奥出先生のOIKOSプロジェクトの合宿の様子はこちらから

 

なんと質問文の約10倍以上の分量でお答えくださいました!

日々に追われがちな方にはぜひ読んでいただきたいっ!

 

キツくてもやりがいのある充実した楽しいKMDライフ!…を送りたいと思って入学しましたが、目の前のタスク処理に追われている感覚ばかりで、KMDライフを楽しむことができていません。 ご多忙な先生方は、大変な仕事中心の生活で、どうやって日常の楽しみを感じていますか?

 

 

学問を知識を教えることから自ら実践を通して学ぶ形にするというのがKMDの大きな考え方で、教えるのではなくて学ぶというのが基本姿勢です。学ぶことは非常に大きくて受け身で教えられていた習慣が身についているとなかなか実践を通して学んでいくことは難しいものです。

まえに教鞭をとっていたSFCも僕がおしえるものは実践を通してしか身につかないので、大学院になると体が動かなくて苦労している学生がいました。そんな彼らにどうすれば実践を通して学ぶことができるようになるかを教えられるかを色々工夫していました。このころの活動は平凡社新書で『会議力』という形でちょっと本筋と離れた形で出版されていますが、そのエッセンスをちょっと説明してみます。

 

まず自分が30年後にどうなっているかを考えます。好きな様に考えればいいです。そして20年後、10年後と考えていきます。そして10年後に向けてどのように向かっていくのかを考えます。ここまでをA3の紙に2Bの鉛筆で図をかつようして書きます。書き方はどうでもいいですが、書き出すことが大事です。かけばうまくいく、これは社会学者のマートンが「予言の自己成就(じこじょうじゅ)と呼んだ面白い現象です。

さて、次に5年後、2年後、一年後、3ヶ月後を考えます。A3の紙に好きな様に書いて、丸で囲っておきます。こうするといま自分を取り巻いている状況がわかります。これを僕はシチュエーションペーパーと呼んでいます。状況説明の図ですが、もともとは英語のsituation room 辞書をひくと戦況報告室とか危機管理室という訳が出てきますが、ようするの状況を人目で把握できる部屋ということで、その意味から状況を人目で把握できる紙がシチュエーションペーパーです。

次に3ヶ月の状況をもとに1ヶ月、来週とシチュエーションを書いていきます。右上にゴールを設定します。そしてそのゴールを達成する場合はどのように個々のシチュエーションをつなげていけばいいのかを考えていきます。ゴールを達成するための道筋、つまり戦略が出来るわけです。

大学院の博士課程の学生には毎週日曜日の午後にこれを描くように指導しています。さてこれができると毎日やることを決めます。これをdailyと呼んでいます。自分新聞みたいな感じで今日やることをリスト化します。いわゆるアクションリストです。

次にアクションをイベント化します。当該のアクションを何時始めていつ終了するのかを書きます。そして一日をどう過ごすかを決定します。

こうして一日がおわったときに振り返ってjournalを書きます。これは日記です。dailyは計画をしめす朝刊で、journalは一日の活動の記録を示す報告書になります。

 

さて、大切なことはこれはto do listとそのチェックではないことです。何をどうするのかを考える。これは計画です。それを実行するためには自分の能力やあつかっているものの性質や一緒にやっている人の資質などいろいろな要素があります。時間も予定した時間より早かったり長くかかったりします。これを専門用語でsituated actionといいます。外科手術のような高度な実践においては計画を立てないと手術はできませんが、状況に合わせてやることを変えていかないと目的は達成できません。journalにはsituated actionの結果が書き込まれるわけです。

一日がおわってjournalをまとめて、明日行うことつまりdailyを考える。これを繰り返して、3ヶ月の活動の戦略を眺め、一週間に1回は5年後をみなおして、時々30年後を見直す。こうした作業をしばらく続けると、仕事を継続して続けて物事を終了することが出来るようになります。またチームで動くときはdailyとjournalを共有しているとコラボレーションがうまくいって、時間のシンクロがおこってきます。

 

この作業を毎日きちんと続けると3ヶ月位すると自分の活動にリズムが生まれてきます。このリズムがつかめると、リズムに合わせて仕事をしたりあそんだり、友達とあったりといろいろなことを楽しみながらも仕事をバリバリとやることが出来るようになります。やってみたらどうでしょうか?

奥出 直人

 

 

奥出先生、ありがとうございました!

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