【番外編】肉対談 稲見先生 × 奥出先生
六本木ヒルズの裏、けやき坂にある37 Steakhouse & Barにお邪魔しました

六本木ヒルズの裏、けやき坂にある37 Steakhouse & Barにお邪魔しました

 

 

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料理選びは真剣です

稲見先生:この店は学生には少しもったいないですね。
奥出先生:今日はもったいない日ですから。なので、これはKMD FACTORYの成功に向けて投資です。

-料理選び-
:今日はもうどの肉を食べるかは決めてまして、ポーターハウスステーキ骨付き1kgを二ついきましょう。
:いいですね、やっぱりお肉は塊で食べたい。
:そうしましょう。ポーターハウス二つとサイドディッシュと赤ワインというシンプルなスタイルでいきましょう。
:サイドディッシュはスピナッチがいいですね。
:決まったところで、乾杯ということで

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:稲見先生は本当に美味しいものを知っていて、美味しいもののあじわい方がすごく良いんですよね。本当によく味わう。自分で料理する人はそうなんですが。
:以前に比べて頻度は減ってきていますが、料理はよくしていましたね。何故かと言うともともと化学部なので、実験的な操作が大好きなんです。その代わり男の料理みたくなっちゃうんですが。
:稲見先生は美味しい料理を食べている時は化学式で分析していると伺いましたが。
:生物系で食品科学の授業とかを受けていて、食べ物に関して記述するための言語は教えていただいていたので。基本的に物の美味しさは化学反応によるものですから、例えばメイラード反応といった、糖とタンパク質の反応という一見食べ物から離れたところにあるものが味に関わってくる、といった事が自分の中でつながった時に初めて『わかった』気がしました。精密に現象を記述するということと実世界をどうつなげるか、『わかる』ということはそういうことなのかなと。

 

:僕もそうなんですが、稲見先生の美味しい物を自腹で探して食べる感ってのは半端ではないですよね。
:美味しい店を探すことは研究と共通のところが多くあると思っていまして、普通の人が見過ごしてしまう所とかを自分で見立てるところが大事といいますか。
:研究に近いといえば、僕もまだ三回くらいしか行ったことが無いのですが、日本料理のとても素敵なお店がありまして、料理人の方はまだ30代くらいの方なんですが非常に腕が良いんですよ。
:本当はそのくらいの、30代から40代くらいの歳の方が一番腕がいいんですよね。
:そう。やっぱりピークが研究者や外科医と一緒なんですよね。
:評価は高くなるんですけど、実は腕自体はもうピークを過ぎている。研究でも同様のことが言えるのかもしれませんが。
:料理って実はすごく力仕事で体力等がすごく関係してくるので、ピークをこえると有名な料理人の人でもダメになってしまう。自分が30代の半ば過ぎあたりからお金に余裕が出てきて美味しいものを食べに行っていると、料理人の方がだんだんと力を失ってくる。そうなると店を変えなければならなくなる。これを繰り返している内に、料理人が自分の弟子と同い年になっていたりするんです。

ただ、この間とある店に行ったんですが、そこの料理人の方は結構お年を召してらっしゃるので、もう味が落ちてしまっているかなと思っていたのですが意外と味が保たれておりまして、何故かと思って見ているとどうやら人を育てるのが上手なんです。どんどん育てては優秀は人に暖簾分けをして系列に収めていっているんです。これは僕のモデルでもあるのですが、弟子を育てて生き延びていく、という。料理人、研究者、外科医、これらは非常に似ている。
:料理人は研究者そのものですよね、日々研究をしている。
:料理人と外科医も非常に似ていますね、ほとんど一緒と言っても良い。相手の力量をみる点や、自分よりも腕のいい人に仁義を切る点などは殆ど板前さんと同じ。
:理系の研究者をしているとたまにつば迫り合いのような、自分の力量を測られる事がままあります。とある大手の会社で、役員までがずらりと並ぶ会議に呼んでいただいた時に、その会社の中央研究所といったところの人たちが私のような大学の研究者に対して「この点についてはどうお考えですか?」といった質問を投げかけてくる。その質問にちゃんと返すと逆に親しくなり仲間になるんです。
:面白いですね、僕は文系なのであまりそういった事は少ないですね。文系の研究者は基本的にお呼ばれする形で講演などにいきお話をさせて頂くんです。文系はたたずまい、理系は技ずまい、といったところでしょうか。しかし、そういった風にばかり生きていては研究者としてダメになってしまうので、稲見先生の様につば迫り合いで勝てるような研究者でいたいと常々考えております。

-お肉の到着-

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フィレとサーロインがどちらも楽しめるポーターハウスステーキを注文 おすすめのミディアムレアで。

 

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KMDの教授陣はみなさま食いしんぼうです

:おお、すごい
:これがKMD FACTORYのWebにのるのはいいね。やはり量が多いほうがいいですね。
:これは楽しいですね
:なんて美味しいんでしょう
:これは和牛だけの味ではないですよね、初めて食べる味がします。
:この肉は和牛とオーストラリア牛を交配させているんです。この店の日本人のオーナーの方が、当時日本にアメリカ型の熟成肉が無く、ならばとピータールーガー※1やウルフギャング※2のコピーではなく日本なりの店を考えて構えて開店なさったんです。その矜持がいいですよね。
:奥出先生に是非ともご紹介したい店があって、そこの料理人さんは肉の研究者して、周りから変態と呼ばれるほどなのですが、奥出先生と絶対に気が合うと思います。どれくらい変態かというと、和牛に勝つレベルのホルスタインを作ってしまうくらいです。
:では僕も京都で一番美味しいというステーキ屋を紹介します。とても小さい店でなかなか行けないのですが、ここがすごく美味しい。互いに文系の肉屋、理系の肉屋を紹介するといった形で。
:ニューヨークにいった時に名だたる名店を幾つか行ったのですが、とても美味しかった。しかし、そういった店よりもここの店の方が美味しく感じる。美味しいという感覚は現象学的ですから、日本人の我々にとってこの店の方が美味しく感じるということなんでしょうな。
:ちょうど日本の話をしたところでわさびが来ましたね。

※1 ブルックリンにある、ステーキハウスの名店。

※2 マンハッタンにある、ステーキハウスの名店。ピータールーガーで修行していたシェフが独立した店

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わさびの香りが味に奥行きをうみます

:わさびをかけると味に奥行きがでていいですね。
:この、和製ステーキハウスに徹しているところが素晴らしいですね。
:僕の初期の頃の学生で、日本で熟成肉を普及させるのに一役買った者がいまして、彼が赤肉の熟成肉の食べ方を日本に仕掛けたんです。
:やまけんですか?たしかSFCの一年の時に農園を作ったという。
:そうです。
:今では超有名なフードブロガーをやっていますね。

 

-デザート選び-

:そろそろデザート、コーヒー、濃いお酒で〆ましょうか。ダブルエスプレッソとグラッパの組み合わせが好きなんですが。
:エスプレッソとグラッパが合うんですか?私あまりコーヒーを飲まないもので。
:美味しいですよ。

:僕はピーカンナッツのタルト ピスタチオジェラート添えにします。ダブルエスプレッソにグラッパの比較的カンタンな物を入れてください。あと、いいグラッパを別のグラスで持ってきていただければ。
:バニラとピスタチオのアイスクリームとそれに合いそうにデザートワインをください。

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奥出先生ご注文の、ピーカンナッツのタルト ピスタチオジェラート添え

グラッパ ワインをつくった後のぶどうの絞り粕から作られるブランデー

グラッパ
ワインをつくった後のぶどうの絞り粕から作られるブランデー コレを食後にエスプレッソと飲むのが奥出先生流

:学生に色気のあるものを作れというと、たまに「色気とは何ですか」と聞いてくる時があります。
:ドキッとする、ということですよね
:そうです。
:色気だったり、美しさという考え方はエンジニアにも実はあるんです。
:同じですね、こころからグッと来るもの、それが色気のあるものですよね。何かをデザインするときには必ず部分を統合して全体を作る作業が必要になるのですが、それまでバラバラだった部分が統合された時には、ギラギラっと輝く色気が生まれると感じています。
:それって、『わかる』ということですよね
:本物か偽物か。光っているか否かがわかる。ガーーン!といった音でしか表現できないような、そういった魅力や色気を一気に放つわけです。まるで熟成肉みたいに。
:蓮實重彦さんが仰ったことの中に、『理解と納得の違い』というものがあります。世の中には納得がはびこりすぎているが、理解というものをもっと大切にしなくてはならないということを仰っていまして。
:力ずくで説得されるのではなく、『わかる』ということですよね。納得というのは時間をかけて説明されて飲み込む感じですが、理解というのは一瞬の事。
:理解は自分の内側のモデルと適合することですね。
:僕は理解、つまり、comprehensionこそが全てであると感じています。
:今日は美味しいお肉でした。
:本当に美味しかったですね。
:僕は最近不思議な感覚を持っていまして、次の日の朝に目覚めるとまだ美味しいエッセンスが残っていて、かなり冷静に反復ができるんです。
:それはすごくわかります。お腹の奥に残っている感じですよね。
:そうなんです。良い料理のエッセンスが残っていて、次の日に再現する。肉のみならず、日本食の出汁でも言える話ですが。
:では、翌朝のお肉のエッセンスを楽しみにしつつ。

ご機嫌の奥出先生

ご機嫌の奥出先生

 

同じく、ご機嫌の稲見先生

同じく、ご機嫌の稲見先生

食事
ベストオブシーザーサラダ クリーミーパルメザンドレッシング
ポーターハウスステーキ骨付き 1kg ミディアムレア
クリームスピナッチ
ピーカンナッツのタルト ピスタチオジェラート添え
バニラとピスタチオのアイスクリーム

 

ワイン

シャンパーニュ地方 ブルーノパーアール シャルドネ ブラン・ド・ブラン 2004
ゴールデンアイ ピノ・ノワール
スタッグ スリーブ SLV

 

協力

37 Steakhouse & Bar

東京都港区六本木6-15-1 六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り2F

http://www.37steakhouse.com/index.html

LUNCH Weekday 11:00 – 15:30 (L.O. 14:30)
Weekend, Holiday 11:00 – 16:00 (L.O. 15:00)
DINNER All Day 17:30 – 23:30 (L.O. 22:30)

 

文:岸田卓真

写真:家倉マリーステファニー

『エンタメ』×『音』×『 ? 』 アーティスト ながしまみのりさん 【OB OGインタビューシリーズ vol.6】

上写真:お絵かき水族館

ウルトラテクノロジスト集団「チームラボ」に所属しながら、”エンタメ” と “音”を軸にアーティストとして幅広く活躍する、ながしまみのりさん。KMDの卒業生でもあるながしまさんにお話を伺った。

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ながしまみのり さん

東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科卒業。

慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)修了。

チームラボ株式会社にて、『チームラボアイランド学ぶ!未来の遊園地』を中心に、アート作品や展示のディレクション、サウンド制作に携わる。

作・編曲家、キーボーディストとしても活動中。

http://www.minori-nagashima.com

 

-KMDに入る前は何をなさっていたんですか?

東京藝術大学の音楽学部音楽環境創造科で、映像や舞台の音楽、空間音響作品などをつくっていました。在学中に、ただ作品をつくって発表するだけで、お金にも繋がらず、自己満足で完結してしまっている状況を目にすることがあり、これではだめだなと思っていました。

「音楽は趣味でいい」「売れなくてもいい」ではなく、音楽で生計を立てる方法を考えていました。

また、いわゆるCDとして出すような音楽とは形態が異なる作品をつくることも多かったのですが、音楽が必要とされる場面は、CDだけではないはずだとも思っていました。

-KMDではOIKOSの中にあるMusic Projectに所属されていたんですよね

私が入る前は音楽に関するプロジェクトはなかったのですが、自分でプロジェクトを立ち上げられるという話を耳にし、直接稲蔭先生に話を聞きに行ったりしました。当時、同期や博士過程に音楽をやってきていた人が数人いたので、その人たちと組みMusic ProjectをOIKOSの中で立ち上げて研究をしていました。

– 研究の内容をもう少し教えていただいてもよろしいでしょうか

ショッピングセンターの音の価値を上げるという研究をしていました。人が通ると音が追加されるといった、音にインタラクティブな要素を付け加えて音響空間をつくる研究でした。

大学時代に有楽町のマルイのBGMをつくったことがあり、そこで、いわゆる”CDとして販売する”ことが目的ではない音楽をつくる場面もあるんだと知ったことが研究のきっかけでした。

また、OIKOSとは別で、IVRC(国際学生対抗バーチャルリアリティコンテスト)にも『Sound Forest』という作品をチームでつくり出展しました。IVRCの後にDCEXPO(デジタルコンテンツEXPO)やLaval virtual にも出展させていただき、いくつか賞をもらいました。その作品も音響空間をつくることがコンセプトだったのですが、一つの玉の中に4つスピーカーが埋め込まれたオブジェクトが部屋に複数配置してあり、全体でも音響空間になっていて、玉の一つに触れるとその中でも立体音響が生まれる、というものでした。さらに、音は振動なので触覚としても音を体験することができるという、音と触覚と空間という切り口でつくった作品です。藝大の頃から、音を2チャンネルで聴くのではない形態に興味があったので。

Sound Forest

Sound Forest

 

玉に込められたスピーカーの音を楽しむ

玉に込められたスピーカーの音を楽しむ

-卒業後はどうなさったのでしょうか

新卒でチームラボに入りました。私が入ったあたりからアート関係の仕事が増えてきて、私自身が学生時代に作品をつくることをやっていたこともあって、展示系の案件を担当することになりました。入ってしばらくして、沖縄のあるデパートの一画でイベントをすることになり、チームラボの中で「子供向けの作品があってもいいよね」という話がでました。私が担当になり、『お絵かき水族館』や『天才ケンケンパ』など、4作品ほどを一気につくりました。それまでは主に受託の仕事が多く、例えば「車を使って何かしてください」といったような依頼が多かったんですが、この時は「この空間で何かやってください」という依頼で、予算などの制約はあれ、「勝手に作品をつくっていいよ」と言ってもらったような感じでした。

これがきっかけになって、『チームラボアイランド-学ぶ!未来の遊園地-』というプロジェクトがはじまりました。今では、日本全国のみならず、海外でも展示させてもらっています。

天才ケンケンパ

天才ケンケンパ

-作品をつくる際に気をつけていたところはありますか?

『チームラボアイランド -学ぶ!未来の遊園地-』においては、私は子供向けという意識で作品づくりをしていません。大人が「おっ」と思うものじゃないと子供は振り向いてくれないので。私自身がお子様ランチを食べたくない子供だったというのもあるんですが(笑) 絶対に、「かわいい」とか「カンタン」というものに落とし込みたくないと思いながらつくっています。

また、これはKMDの頃に学んだことが生きているのかもしれないですが、やろうと思えば一つの作品にいくらでも要素を詰め込むことが出来ますが、そうすると収拾がつかない作品になってしまうので、要素を入れ過ぎないように気を付けてつくっています。

-音への興味はいつごろからあったのでしょうか?

もともと子供の頃からピアノをやっていたんですが、それを仕事にするということは全く考えていませんでした。ただ、高校生の時に、とあるアーティストのことをすごく好きになりまして、その時に、音楽ももちろんなのですが、エンターテインメントって凄いなと感じました。音楽だけでなく、あらゆる要素をひとまとめにガッと見せるところがとてもかっこよくて、そういったことに関われたら良いなと思いました。音が軸というより、エンタメが軸だったんです。

-ながしまさんにとってエンタメとはどういうものなのでしょうか

私は結構、ライブや舞台を観に行った時に、アーティストを観ているというよりお客さんを見ていることが多くて、ニューヨークに行った時もブロードウェイが好きで何度も通ったのですが、そこでもお客さんの反応を見ていました。人種も年齢も性別も違う人たちが、同じものを観て、感動や驚きを共有する場にとても魅力を感じるんです。すごいライブを観た時も、周りのお客さんが盛り上がっているのを見ると鳥肌が立ちます。なので、これからそういったものをつくっていくことに関わっていけたらいいなと思っています。

-これからはエンタメを軸に、どのように活動なさるのでしょうか

純粋に音をやりたいという欲求がありつつも、音だけだと表現しきれないものがたくさんあるということも感じていて、総合的な表現活動ができればと思っています。

今まで音楽やアート作品の制作からディレクションまで経験してきたのと同時に、現在は、いわゆるメジャーの音楽業界で曲のアレンジをしたり、ライブやレコーディングで演奏したりということもやっています。つくる・パフォーマンスする・ディレクションする・発信する、と包括的に経験してみて、やはり音楽・エンタメは面白いなと改めて感じていて、その中で自分がどういうことがしたいのかと考えています。

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ステージ上、キーボードから

なかなか、ながしまさんのお仕事を一言で表現するのは難しそうですね

アーティストという肩書である時もあれば、ディレクターという立場である時もあるし、ステージに立っている時もあれば、裏方として曲をつくっていることもあります。見方によっては「よくわからないけど色々やっている人」と思うかもしれません。実際、わかりやすい肩書がないと、自分が何をしている人か理解してもらえない時があると社会にでてから痛感しました。

ただ、何かの肩書を持っていても、実はハイブリッドな働き方をしている人は結構いると思っています。今は明確に一言で自分を表す肩書は思いつかないのですが、これから自分が活動していくことで新たに定義をしていきたいと思っています。

聞き手: 岸田卓真

== KMD FACTORY 開催! ==
■ 日時:2015年11月27・28日(金・土)10:00〜18:00
■ 場所:五反田 東京デザインセンター 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)が企業や地域社会と連携のもとで進めている「リアルプロジェクト」を学内外の方々にご覧いただくためのオープンハウスイベントです!
http://kmd-media.com/forum/

■ KMD FACTORYへ工場見学に来ませんか? 招待状発行はこちらから→ http://kmd-media.com/forum#invitation–anchr

人に寄り添い、イノベーションを醸成する。 biotope 藤枝さん 【OB OGインタビューシリーズ VOL.5】

藤枝慶(ふじえだ けい)さん
同志社大学文学部卒。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)修了。Wieden+Kennedy Tokyoの戦略プランニング部門にて、Ben&Jerry’s・Nike・Nike Golf・Oh My Glasses・Tiffanny & Co.、その他複数の新規ビジネスに関する、コミュニケーション戦略とコンセプトメイキング、ブランド戦略、デザインリサーチを含めた生活者リサーチに従事した。ブランドが持つ本質や生活者の真実を見つめ、新たな切り口を見つけるプランニングを軸とし、ブランドらしさと人の気持ちに寄り添うイノベーション実現をドライブする。

2012年にKMD卒業後、Wieden+Kennedy Tokyoで主にブランド戦略を担当し、今夏、イノベーションプロデュース集団 biotopeに立ち上げから参加なさっている藤枝さんにお話を伺った。

 

KMDに入った経緯はどういったものだったのでしょうか
元々は同志社大学の文学部・英文学科にいたのですが遊び呆けていまして(笑)、卒業後はどうしようかと思っていた時に偶然KMDを見つけまして、「こんなところがあるのなら、就職するよりも全然面白いことができるんじゃないか」と感じたんです。

 

KMDではどのような研究をなさっていたのですか?
家庭菜園文化をもっと広めるためのデバイス・システム作りの研究でした。何も文学部とは関係ないですね(笑)もともと田舎で育ったこともあってか、都市部で暮らしていると田舎や自然の感覚が蘇ってくるときがあるんです。その感覚を深堀りしてみたときに気づいたのは、この差は速度じゃなかろうかと感じたんです。元・大阪大学の総長、現在は京都市立芸術大学の学長の鷲田清一さんという臨床哲学者の方が『「待つ」ということ』という本を書いているのですが、その本は“現代社会は待たなくてよい社会になった”という書き出しから始まっていました。現代社会の中では急ぐことが善とされていて“待つ”ということが減ってきているのだけども、実は“なんとはなしに待つ”ということがこれまでの人間性を表していることもあるのではないか、といった事が述べられています。この本を読んだ時に、このスピードオリエンテッドな中で“ゆったりと待つ”という方向性で物事を考えると面白いのではないかと思いました。
僕は岡山出身でして、実家が農家だったので野菜を育てる機会が多くあったのですが、野菜を育てるという行為の中に”待つ”楽しさが確かにあると感じたことから、農業というものを使って”待つ”楽しさについて研究したいと思っていたんです。そこで、KMDでは『野菜育成を促進させるコミュニケーションシステムの提案』というものを研究テーマとして、家庭菜園のプランターにデバイスを取り付け、センサーから様々な成分などを読み取り、SNSに書き出せるようにしました。また、一日に数回ほど取り付けているデバイスが撮影をし、20日分程を集め芽が出て育っていく様子を動画にし、観たり共有できるといったものをチームで作っていました。僕は主にプロジェクト自体のデザインやマネージメントを行っていて、最終的にはSNSのモックアップなども作ったりしていました。

 

“待つ”というところに注目なさったのはとても面白く感じます
そうですね。僕は2010年にKMDに入学したのですが、修士一年生の終わりに東日本大震災が起こり、日本人の殆どが『アンコントローラブルなものがある』と実感し、地方活性などに繋がっていった時期だったのも関係しているのかな、と思っています。鷲田さんの言う“待つ”とは、期待して待つ、直近の期限を設けて待つとはかけ離れたなもの。それは、来るか分からない手紙や待ち人を待つという意味合いに近い。それはアンコントローラブルなものかもしれません。

 

KMD卒業後に広告業界に入られたのはどういった経緯だったのでしょうか?
僕はもともと音楽がすごく好きで、大学の頃にも音楽をずっとやっていたのですが、仕事でも何かしら音楽に限らず、文化的なものに関わっていたいと感じていたんです。また、新しい切り口を見つけるということが好きで、それが広告という仕事に結びついて行きました。ただ、単純な広告を作りたくて身を投じたわけではなく、『何を言うか』よりも『何をするか』という実体づくりの方にとても興味がありました。しかし大手の会社に入ると本当にそういった分野に携わっていけるか分からないのでどうしようかと考えていた所、蝉 semi というブランドをやっていたKMDの先輩にお声掛けをいただき、一ヶ月のアルバイトとしてWieden+Kennedy Tokyoに行き、そしてそのまま働くことになりました。

Wieden+Kennedy Tokyo時代、NIKEのプロジェクトを多く手がけた

Wieden+Kennedy Tokyo時代、NIKEのプロジェクトを多く手がけた

 

東京オリンピック招致が決定した2013年9月8日にローンチした NIKE JUST DO IT CAMPAIGN, “SEVEN YEARS”

東京オリンピック招致が決定した2013年9月8日に7年後の2020年を見据えローンチした
NIKE JUST DO IT CAMPAIGN, “SEVEN YEARS”

 

Wieden+Kennedy Tokyoではどのように働いてらっしゃったんでしょうか?
基本的に外資の広告の仕事は営業、プランナー、クリエイティブ、メディアの4つに大きく分けることができて、その中でも僕は主にプランナーとして働いていました。プランナーとは、社内の仕事をクリエイティブの人たちに橋渡しする役目でして、クリエイティブの表現部分までは考えません。しかし、クライアントが広告に何を言って欲しくて、そして本当にその言葉が届くのか、もしも届かないのであれば本当は何を言うべきなのかという、”What to say”を定める仕事を行います。そして、どうやって言うのかという表現部分、つまり”How to say”を作るクリエイティブの人たちに仕事を繋いでいく、という仕事です。

もう少し詳しく言うと、クライアントは何をしたいのか・何を言いたいのか、といった風に課題を抽出し、そしてそれを伝えるべきターゲットは誰なのか・一体何を考えているのか、といった実体をクライアントに伝える、といった事をしていました。

 

– biotopeという会社の立ち上げに参加なさったきっかけは何だったのでしょうか?
前職のプランナーの仕事はブランディングに関わる仕事なのですが、ブランディングを行う時、企業の根幹である”Why we are”を抽出するところから始め、サービス作り、対外的なコミュニケーション作り、ファンのコミュニティ作りを行っていきます。この過程の中には企業の中の組織づくりも重要な要素として入ってくるのですが、このブランディングの全体を見ながら一貫して行っていく仕事をしたいと常々思っていました。そんな折に、代表からお声掛けをいただき、『ここならそれができるのかもしれない』と思い参加することにし、飛び込んだというのが経緯になります。

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– biotopeという会社はどのような事をこれからされていくのでしょうか
自分たちは、biotopeの事をイノベーションプロデュース集団と呼んでいます。やることとして、イノベーションプロデュース、デザインリサーチ&コンサルティング、イノベーション文化醸成の三つを掲げています。イノベーションプロデュースについてですが、そもそも我々は組織の外の誰でもない誰かからではイノベーションは起こらないと感じており、組織の中の『何かを変えたい』という強い思いを持った個人からしかイノベーションは生まれないと考えています。そうした、イノベーター個人の思い・ビジョン・構想といったところからスタートし、共創コミュニティを作ってイノベーション推進に伴走します。デザインリサーチ&コンサルティングとしては、先進的な生活者のインサイトこそがイノベーションの種につながっていくという考えのもと、先進層のリサーチと商品やサービスデザインのファシリテーションを行います。最後にイノベーション文化醸成では、いわば組織開発なのですが、例えばどうやってフラットな組織を作っていくのか、どうやってアイデアを抽出しやすい環境を作っていくのか、それらをどうやって現状の組織の中で行っていくのか、といった事を行っていきます。最近、ビジネスコミュニティの人たちがデザインに興味を持ち始めていますが、一方で環境づくりにあまり重きを置いていないという現状があります。その環境づくりの中心となって、あるいは媒介となって行けたらいいなと思っています。世の中と、一企業や一個人との間のチューニングをはかるといったイメージでしょうか。

 

– 社会に対してイノベーションの種を蒔くといったイメージのように感じられます。
biotopeの ”bio” には ”命の” という意味があり、 “tope” には “場所” という意味があります。なので、”命の場所” となれるように、ロゴ自体も種がたくさんあり、水から緑が生まれてそして太陽に向かって育っていくといったイメージにしてあり、少人数の人から大きなインパクトが起きていくんだという理念が込められています。

 

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株式会社 biotope / biotope co., ltd.

http://biotope.ne.jp/

東京都世田谷区玉川2-21-1 二子玉川ライズ・オフィス 8F カタリストBA内

 

 

 

聞き手: 岸田卓真

 

== KMD FACTORY 開催! ==
■ 日時:2015年11月27・28日(金・土)10:00〜18:00
■ 場所:五反田 東京デザインセンター 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)が企業や地域社会と連携のもとで進めている「リアルプロジェクト」を学内外の方々にご覧いただくためのオープンハウスイベントです!
http://kmd-media.com/forum/

■ KMD FACTORYへ工場見学に来ませんか? 招待状発行はこちらから→ http://kmd-media.com/forum#invitation–anchr

 

未来の生活空間の可能性を体験しながら創る -Reality Media x JST-ACCELの挑戦-

KMDのリアリプロジェクトの一つReality Mediaが参加しているJST-ACCELについて、KMDの准教授南澤孝太、特任講師チャリス・フェルナンドそして特任准教授の仲谷正史にこのプログラムについて、日本科学未来館にあるReality Mediaの拠点Cyber Living Labでお話を伺ってきました。

でははじめにJSTのアクセルプログラムについて詳しく教えていただけますか?

南澤先生:ACCELになる前に, 元々2009年から2014年まで5年間ほど、JSTのCRESTプログラムの「さわれる情報環境プロジェクト」というテーマでいろんな触覚の技術を開発して、それを皆が使えるメディアにするのを目指していました。例えば3D映像とロボットと組み合わせて遠くの人とコミュニケーションをとる、バーチャルな世界を体験できるというような、新しい体験型メディアを作ろうというプロジェクトでした。
ACCELは基礎研究として行われていたものを実用化して社会展開しようというプログラムです。そこで「さわれる情報環境プロジェクト」の研究成果を産業展開しようという形で進めることになったというのがACCEL「身体性メディアプロジェクト」です。「さわれる情報環境プロジェクト」から範囲を広げて、身体にまつわるメディア技術を一つの産業分野にすることを踏まえて、身体性メディアという言葉を作って、新しいメディア産業の領域を作ろうという形で動いています。

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では具体的にどのような研究を行っていますか?

南澤先生:身体性メディアといった時に、触るのもひとつですが、僕たちが物事を体験する時に得られる体感的な経験というのをいかに記録して、データ化して、伝えて、さらに再現して他の人にも体験可能な形にするのも目標の一つです。あるいは全く今の世の中にはないような新しい身体的経験というのをゼロから創造して、それを提供することもやろうとしています。その時に触覚というのが自分と外の世界との境界面を定義する感覚だと僕たちは捉えていて、なので触覚をいかにコントロールするのかということが僕たちの体感的な経験をいかにコントロールするかということにつながります。だから触覚は相変わらず重要な柱になっていて、それを例えば、様々なメーカーさんが作るプロダクトに入れようとする時、使える触覚素子、チップというものが存在しないので、それぞれ自社開発になってしまっていて。我々研究室でも少しずつ開発しているけど、それだといつまでたっても量産化や産業化へ進めないので、触覚を記録、伝送できるような一つの小さな素子を作ろうというのが一つ大きな話しといて動いています。それが触覚モジュールと呼んでいるグループで、仲谷さんがチームリーダーを務めています。
次にその素子を使って実際にウェアラブルなデバイスを作るのを、東京大学とKMDのコラボレーションでやっています。さらにそれをロボットに応用して、テレイグジスタンスと呼ばれている遠くの世界とのコミュニケーションをロボットを介して行う、そのプラットフォームと実際のアプリケーションを作っていくというのが、チャリスが中心となっているテレイグジスタンスグループです。そして僕がやっているのは、実際に体験できるコンテンツとして新しいインタフェースのデバイスや体験の中身などを作る身体性メディアコンテンツグループです。身体性メディアという新しい領域ができた時に、どういうコンテンツが生まれるのかを、実際作りながら考えていくというのが僕の担当という形になっています。
では一番ベースとなっているモジュールの話、仲谷さんお願いします!

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仲谷先生:はい!私が担当している分野はどうやって触り心地を再現するのか、というところの研究です。具体的にいうと、これまで触覚の様々なアクチュエーターがあり、電気刺激や温度ディスプレイなど、触覚をそれぞれ要素として、振動だったら振動を伝えるデバイス、温度だったら温度を伝えるデバイス、圧力だったら圧力を与えるデバイスと、別々に作っていたのですが、それだと僕たちが日常的に感じている、例えばひんやりしたザラザラなもの、ふっくらして暖かいものの触感はなかなか感じることができません。そこで触覚の重要な要素を全部提示できる、かつ小型でみんなが使えるデバイスを作るという、非常に難しいタスクなのですが、やらないと触覚産業もコンテンツも触覚のテレイグジスタンスもできないので、その問題について企業と一緒に研究しながら取り組んでいます。舘先生が考案した「触原色原理」というのがあって、それは、つるつる、ザラザラなどの触感を与える物理量は何かというのを考え、圧力や、振動感覚、そして今まで見逃されていて、一部でしか研究されていなかった温度感覚、の三つが重要なのではないかと考えていて、その三つを構成要素として同時に提示できる触覚デバイスを作るというのが僕の仕事になっています。研究の体制としては、KMD、東大、奈良女子大の佐藤克成先生、そして電気通信大学の梶本裕之先生と共同で研究しながら、さらにはアルプス電気株式会社、日本メクトロン株式会社にも入っていただいて6機関の共同研究としてやっています。

南澤先生:日本で最大手クラスの電子パーツメーカーであるアルプス電気や、iPhoneやガラケーの中のフレキシブル基板を作っているメクトロン、そいうところと共同で取り組むことで、実際の製品に組み込める量産型のデバイスを開発しています。

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チャリス先生:僕はテレイグジスタンスを担当しています。テレイグジスタンスのロボットは、まだ社会に出ているわけではないものなので、もっと皆に使ってもらえるためにモジュール化して、販売できるようにするというのが一つの目的ですね。それのためにはいくつかポイントがあって、まずは安くしないといけないのと、通信もすごく大事です。そこで、今までは線や固定IPを使っていたのを、クラウドプラットフォーム化することで、誰でもどこでも繋げられるようにするためのプラットフォームを作るところもやっています。そうすることで、自分たちの研究のためだけでなくて、テレイグジスタンスのスペックを公開して、様々なメーカーたちが自分たちで作っているロボットでこのプラットフォームを使えるようにするのを目指しています。もう一つは、大きいロボットは簡単には売り物にはならないのでロボット自体をモジュールにして提供することもやっています。例えば目の部分をモジュールとして提供したら、いろんな人がそれを使って作品やサービスを作れるようになります。そういう形でいろんなモジュールをいくつか作って、それを開発者に提供して、そこから生まれたアイディアやサービスを広めていくことも目指しています。

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南澤先生:コンテンツグループではプラットフォームがソフトウェア、ハードウェアが整備されてきた時に、それを誰がどう、何のために使うのか、というのが非常に大事になってくるということを念頭にやっています。例えば企業が具体的にこれを使ってどういうサービスを展開するのか、エンターテインメントかもしれないし、医療や介護、福祉かもしれない。ウェアラブル機器で新しい体験を作れるかもしれない。放送もありますね。可能性は無限大です。例えば2020年のオリンピックにおいて、テレビの中の人たちの感覚がお茶の間側にも伝える身体性メディアだったり。様々なサービスやプロダクトを生み出していくためにいろんな人を巻き込んで活動していくというのがコンテンツグループの役割です。実際にやっていることとしては、僕たちが作った身体性メディアのテクノロジーを使ったハッカソンを開発して、100人以上のいろんな業界の人に参加してもらって、皆でものづくりをしていく、オープンイノベーションと呼ばれる手法を用いて、いろんな人の要求や、クリエイティビティを集約していろんなものを作っていくことで、この新しい分野はどんな可能性があるかというのを絨毯爆撃的に探し出していくことをやっています。それで実際にある人が欲しいものを、自分の手で作り出すことができるようになります。その人たちの要望にぼくらのテクノロジーを組み合わせたら何が生まれるかというのをどんどん仕掛けていくというのがコンテンツグループの立ち位置です。

ではこのプロジェクトにとってサイバーリビングラボはどのような存在ですか?

南澤先生:今言っていたことを推進する場所として、僕たち自身コンテンツを生み出していくべきなので、いろんな外部と一緒にコラボレーションしている人たちと集まる場として作ったのがこのサイバーリビングラボです。リビングラボは未来館との連携の中で始めたプロジェクトで、僕たちが研究したり、開発したりする場所でもあり、実際生活するような空間も演出してあります。未来の日常を作りたいので、その未来の日常空間を実際に用意した感じです。そこで自分たちが作ったものを入れ込んで、それを使いながら、どんどん変えていきます。または他の人たちをここに呼び込んで、例えば家族連れから、企業のエンジニアやデザイナーまで幅広く様々な方々を呼んでいます。そういう時のコラボレーションスペースとして、ここで一緒に開発して、アイディアを出して、実際にプロトタイプを作って、それを使ってみて、それでいいか悪いか面白いか、面白くないか、すごく早いループで検証することができるスペースとして設計しているんです。左端にはメカメカしいロボットがあって2030年、40年に普及するかもしれない技術、右端にはリビングスペースがあって、その間のグラデーションの真ん中の部分でテクノロジーが生活に入っていく未来が生み出されるというイメージですね。それに必要なプロトタイプの設備も、KMDの工作室よりいいものを揃えています。日本にも数台しかない最先端の3Dプリンターも含めて置いてあるので、作ろうと思うものがあれば作り出せる場所になっています。

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仲谷先生:ここでしかできないものもたくさんあるよね?

南澤先生:そう。ここだからこそできるものはたくさんある。あとは企業とワークショップをやると、「あ!会社ではこんなもの思いつかなかった!」みたいな発言がすごく多いです。彼らにとっては僕たちがやってきた研究の成果を見るというのも一つの刺激ですし、会議室ではなくて、生活環境がある場所で、実際に紙粘土こねたり、アイディアを出したりして、実際に作ってみるというデザイン思考のプロセスをやるというのも刺激になります。本当にいろんなものが混ざり合う、オープンイノベーションが生まれる拠点という存在でありたいですね。

仲谷先生:このラボのすごくいいところは、隣の研究室の人がちょっとふらっと来てお話ししたりできることですよね。隣の研究室はロボットの研究室があったり、心理学の先生がいたりするので、僕たちができない、心理学の研究のディスカッションも、ちょっとふらっと行って、聞けたりするので、KMDでそういうことができるのは実はこのプロジェクトくらいなのかなというのが一つの強みですね。

南澤先生:未来館は公共のミュージアムなので、そこで実際僕たちのものを出したり、そこに来たお客さんをラボに呼んでワークショップをやったりとか、わりと共創がしやすいスペースですね。この前行われたDCEXPOのオープンラボもそうですが、ここでやっていることをそのまま一般公開できるので、すごくやりやすいですね。

チャリス先生:あとはインターネットのひきやすさもありますね。KMDの協生館にも入っている、SFCの村井先生が作っているWIDEネットワークは、10GBと、すごく早くて、ロサンゼルスやフランスに直接つながっていたりして、そのネットワークを使えるのは協生館と、その回線をそのまま引いている未来館のこのラボです。

南澤先生:協生館と未来館と東大とかそういう幾つかの拠点間の中では、日本で一番早い回線が置かれているので、多分慶應の協生館から独立館よりも、協生館から未来館の方がはるかに早いです!加藤先生に手伝ってもらって、今は贅沢なネット環境がありますね!

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仲谷先生:テレイグジスタンス技術には絶対に必要なネットワーク回線なの?

チャリス先生:絶対必要というよりはか、実験のためには必要ですね。それがなくてもできるようにするというのが目標ですが、その前にベストな環境で実験ができることが大事。

南澤先生:チャリスは今、遠くと繋いだ時のネットワーク・ロスをシミュレーションするサーバーとかを作っているので、ベストな環境から、一番弱いネットワーク環境までを網羅して試せる環境になっていますよね。

最後に実現したい未来についてお伺いします。5年後、10年後はどうなっていて欲しいですか?

チャリス先生:KMDのコミュニティが広いので、そこを使って、今までにないアプリケーションやサービスが誕生すればいいなと思っています。テレイグジスタンスの技術自体は単純に直接人と人がつながるための動くロボットですが、それだけではなくて、例えば最近ペッパーで結婚式に参加するというプロジェクトを手伝ったりしていました。

南澤先生:ペッパーのようなロボットにテレイグジスタンスという機能を入れることで、遠くからでも結婚式に参列できるというので話題にもなりましたね!あれもテレイグジスタンスの実用化に向けたサービスコンテンツの一つです。

チャリス先生:そういう風に様々な会社とサービスを考える時の新しいアプリケーションを作るようにして、テレイグジスタンスの技術をどんどん広げていきたいですね。
様々なバックグラウンドの人を集めている場所という意味では、KMDはすごく大事です。あとはポリシーに関しても今後はどんどん必要になってくるので、中村伊知哉先生のところに相談できるので、やりやすいですね。

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仲谷先生:僕は今触覚の本を南澤先生、筧先生、アーティストの三原さんと書いているのですが、やっぱり何かいてもこれは「普通の読者が見てもわかりません」と言われます。(苦笑)そういう意味では5年後目指すのは、そう言った触感みたいなものが日常のテクノロジーにどんどん入って行って欲しいですね。最初はテクノロジーに強い人がやってみて、「なんか面白いことできるよ!」と言って広める現象が始まるのが5年後くらいかな。それが皆で共有できて、さらにはちょっとエッジが立っている人はそれをユニティーと組み合わせて触覚の伝わるVRを作れるとかが実現していると良いなって思います。
10年後だとKMDと言う組織がすごく面白くて、様々な専門の先生がいますよね?そこで、石戸奈々子さんのデジタル絵本に例えば触覚を入れるのもアリだし、奥出先生のやっているようなエスノグラフィーという研究手法のところに触覚のエスノグラフィーや身体性のエスノグラフィーみたいな研究が出てくるのではないかと思っています。あともう一つやりたいのは、地域創生です。岸先生がやっている研究分野ですが、そこに実は触覚性で人との繋がりだったり、コミュニティを強くするための何かに、身体性や触覚性を用いることもきっとできると思いますね。岸先生と連携して経済特区を作って、そこで触覚町おこしみたいな活動ができたらすごく面白いなと思います。

南澤先生:僕たちがやろうとしているのは社会普及を見据えた上で、こういうコンテンツサービスが必要になった時に、一番ベーシックなモジュールから、実際にシステムのアプリケーションとして組み立てるところ、さらには実際にプロダクトやサービスにつなげていくまでを手がけています。そもそも国の大きなプロジェクトでその辺を一気通貫でやっているところはほとんどいなくて、実は事例があまりないです。ACCEL自体も僕たちが2期目なので、国としても初めてみてまだ手探りなところはあります。その中でKMDは非常に面白い立ち位置にあって、そもそもKMDを作る段階でこういうことを考えていたので、環境がすでに整っている状態なので、共同研究しましょう、特区作りましょうという話をポンポン出せる状態になっています。その中でも、すごく基礎的な基礎研究からあえてやるというのにも意味があるのかなと思っています。5年後は具体的なプロダクタやサービスとして、それこそオリンピックとかをきっかけに、実際に展開が出来る状態にするのが目標ですね。

オリンピックに来た、いろんなお客様たちが「日本の新しい技術とういのはこういう未来を考えているんだ!」と体験できるようなものを、いろんな会社や組織と作っていっていきたいです。なので、2020年には大々的にいろんなところで実は身体性メディア的なものが体験できるような状態にするというのがまず一つですね。2030年を見据えていくと、その時活躍する人たちは今小学生、中学生くらいですよね?彼らに仕込み始める活動を今進めています。自分の子供はまだ4歳ですが、もうちょっと上の子たちが、10年後くらいには、「これ昔やったことあるやつだ!」という風に思ってもらえるような状況というのを作りたいです。そうすると実際そういう時代が来た時に違和感なくそれを受け入れられる上に、「それだったら僕昔こういうことやりたいと思っていた」みたいなことが自分で提案できるようになるのを見据えています。身体性メディアっていう新しい領域がある時にそこに対するクリエイティビティにいかに種をまいておくかが大事なので、子供達のワークショップや子供と一緒に新しい身体性メディアを作っていくワークショップをやっていて、それが10年15年20年のスパンで考えると実ってくれればいいかなと。実は意外ともう5年後くらいに、もう実現可能だったりするのではないかと思っています。例えば今、ゲームや映画のエンドロールを見ると、サウンドエンジニアやCGクリエーターとかあるじゃないですか?そこに新たにハプティックデザイナーとかエンボディメントクリエーターとか、そういう新しい職業が多分生まれるだろうと期待しています。新しい職業が生まれた時の最初の一人にKMD生がなるというのがまず一番、KMDとして僕たちがやるべきミッションのひとつです。それがもっと継続的に子供達とか、小中学校のレベルくらいからそういうことに関わり出すという状態を作り出すというのが未来のためにはすごく大事だと信じています。

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KMDがいうメディアイノベーターとは、今ない職業の最初の一人になる。それも多分一つのメディアイノベーターの形かなと思っていて、しかも実は今うまくいきはじめていて、卒業生たちが触覚が面白そうだと思っている会社に入っていくという綺麗なサイクルができています。徐々に社会のいろんなところに種をまいていければいいなと。

KMD版 センセのところ ~ 奥出 直人先生 ~

大好評!センセのところとは生徒のお悩み相談室です。
悩み、人生相談、ぶっちゃけ話など、KMDのセンセに日頃聞けないことを、我々KMD Journalが代わりに聞きに行っちゃうこのコーナー。

 

今日はデザイン思考の巨匠、奥出 直人先生です。

奥出先生のOIKOSプロジェクトの合宿の様子はこちらから

 

なんと質問文の約10倍以上の分量でお答えくださいました!

日々に追われがちな方にはぜひ読んでいただきたいっ!

 

キツくてもやりがいのある充実した楽しいKMDライフ!…を送りたいと思って入学しましたが、目の前のタスク処理に追われている感覚ばかりで、KMDライフを楽しむことができていません。 ご多忙な先生方は、大変な仕事中心の生活で、どうやって日常の楽しみを感じていますか?

 

 

学問を知識を教えることから自ら実践を通して学ぶ形にするというのがKMDの大きな考え方で、教えるのではなくて学ぶというのが基本姿勢です。学ぶことは非常に大きくて受け身で教えられていた習慣が身についているとなかなか実践を通して学んでいくことは難しいものです。

まえに教鞭をとっていたSFCも僕がおしえるものは実践を通してしか身につかないので、大学院になると体が動かなくて苦労している学生がいました。そんな彼らにどうすれば実践を通して学ぶことができるようになるかを教えられるかを色々工夫していました。このころの活動は平凡社新書で『会議力』という形でちょっと本筋と離れた形で出版されていますが、そのエッセンスをちょっと説明してみます。

 

まず自分が30年後にどうなっているかを考えます。好きな様に考えればいいです。そして20年後、10年後と考えていきます。そして10年後に向けてどのように向かっていくのかを考えます。ここまでをA3の紙に2Bの鉛筆で図をかつようして書きます。書き方はどうでもいいですが、書き出すことが大事です。かけばうまくいく、これは社会学者のマートンが「予言の自己成就(じこじょうじゅ)と呼んだ面白い現象です。

さて、次に5年後、2年後、一年後、3ヶ月後を考えます。A3の紙に好きな様に書いて、丸で囲っておきます。こうするといま自分を取り巻いている状況がわかります。これを僕はシチュエーションペーパーと呼んでいます。状況説明の図ですが、もともとは英語のsituation room 辞書をひくと戦況報告室とか危機管理室という訳が出てきますが、ようするの状況を人目で把握できる部屋ということで、その意味から状況を人目で把握できる紙がシチュエーションペーパーです。

次に3ヶ月の状況をもとに1ヶ月、来週とシチュエーションを書いていきます。右上にゴールを設定します。そしてそのゴールを達成する場合はどのように個々のシチュエーションをつなげていけばいいのかを考えていきます。ゴールを達成するための道筋、つまり戦略が出来るわけです。

大学院の博士課程の学生には毎週日曜日の午後にこれを描くように指導しています。さてこれができると毎日やることを決めます。これをdailyと呼んでいます。自分新聞みたいな感じで今日やることをリスト化します。いわゆるアクションリストです。

次にアクションをイベント化します。当該のアクションを何時始めていつ終了するのかを書きます。そして一日をどう過ごすかを決定します。

こうして一日がおわったときに振り返ってjournalを書きます。これは日記です。dailyは計画をしめす朝刊で、journalは一日の活動の記録を示す報告書になります。

 

さて、大切なことはこれはto do listとそのチェックではないことです。何をどうするのかを考える。これは計画です。それを実行するためには自分の能力やあつかっているものの性質や一緒にやっている人の資質などいろいろな要素があります。時間も予定した時間より早かったり長くかかったりします。これを専門用語でsituated actionといいます。外科手術のような高度な実践においては計画を立てないと手術はできませんが、状況に合わせてやることを変えていかないと目的は達成できません。journalにはsituated actionの結果が書き込まれるわけです。

一日がおわってjournalをまとめて、明日行うことつまりdailyを考える。これを繰り返して、3ヶ月の活動の戦略を眺め、一週間に1回は5年後をみなおして、時々30年後を見直す。こうした作業をしばらく続けると、仕事を継続して続けて物事を終了することが出来るようになります。またチームで動くときはdailyとjournalを共有しているとコラボレーションがうまくいって、時間のシンクロがおこってきます。

 

この作業を毎日きちんと続けると3ヶ月位すると自分の活動にリズムが生まれてきます。このリズムがつかめると、リズムに合わせて仕事をしたりあそんだり、友達とあったりといろいろなことを楽しみながらも仕事をバリバリとやることが出来るようになります。やってみたらどうでしょうか?

奥出 直人

 

 

奥出先生、ありがとうございました!

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Visit Sweden! Visit ERICSSON! – Social Things

Please mark on your calendar for 27-28 November:
6th KMD Forum “KMD Factory” is coming!

Hi, this is Miyo from PLAY: Entertainment Media Design.
I have been working for “Social Things”: Project exploring new aspects of Internet of Things (IoT) as a research in collaboration with Ericsson.

Early this year, team members from KMD visited Ericsson’s research labs in Stockholm to introduce our latest updates, prototypes and current discussions around the topic in mention.

Lets have a quick overview of our experience.

Sunday, February 8th – DAY 1

Arriving at Stockholm  after 17 hours flight from Tokyo via Munich (having sausages and beer while waiting to be onboard)

ERICSSON

 

Since it was already late at night and we were deadly tired, we just did the check-in, got some water and snacks from the 7-Eleven, and slept to be fresh and ready for the next day.

 

KMD

 

Monday, February 9th – DAY 2

God morgon (= Good morning) Sweden ~~!

 

KMD 稲蔭先生

 

This was our first day visiting Ericson’s lab.  We took the metro and walked through an snowy path in Stockholm.

 

KMD

 

 ー Be careful not to slip!

 ー Look at that!

 

KMD

 

ERICSSON

 

ー Welcome to Ericsson Studio!!

 

KMD

 

We were really glad and amazed.  We enjoyed looking around the studio, walking by the different projects showcased, listening some of Ericsson project stories and latest approaches to technology and design.

 

 ー So Excited!, I just found a signature of Nobel Prize winners in Physics 2014 on the wall!

 

KMD

 

After having shared our project’s concept and current prototypes as introduction and work in progress, we were divided into two groups: Design and Technology.

The design group would concentrate on defining the experience and the reasons to believe in social things; while the technology group would look at how to imrpove the current prototypes, find a common agreement on technicalities and better ways to deploy interaction.  All these activities were managed as open workshop session.

 

ericsson

 

As a reward of our hard work, we closed the day by having a traditional Swedish dinner altogether.

ー How is this called? Is it fish or beef? how could I eat that?

 ー What a delicious way to end the journey.

 

Tuesday, February 10th – DAY 3

 

 ー How far do you know about Ericsson?

 

 ー Today we joined a studio tour and learned about Ericsson’s history:

 

Ericcson was founded in 1876 as a telegraph equipment repair shop by Lars Magnus Ericsson.  The phone on the guide’s hand is the first phone from Ericsson in 1878.  1878!

There were no batteries, no power, no bell; so instead use a whistle to make a phonecall.

 

Interesting!

 

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ericsson

KMD

 

And this was our last day at Ericsson studio.  We shared each team’s progress for the past 2 days, tried to align efforts and plan next steps to follow.

 

KMD

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Students team shot in Stockholm.

 

KMD

 

Wednesday, February 11th – DAY 4

 

What a short trip!

We have to say “Good bye” to Sweden.  Hope to see you soon

 

KMD

 

For more information about Social things,

A video of the Special Session in Sweden is Available on Youtube.

 

【KMD Channel】Professor Masa Inakage -The World Where Things Behave Like Living Beings Ericsson and KMD “Social Things”-

Masa Inakage, Dean and Professor at KMD, interviews Mr. Mikael Anneroth from Ericsson Sweden.

 

There is an article about this project on KMD Brochure 2015/1026 (Page 7).

 

Besides you can see our demo at the KMD forum!

We will be waiting for you!

Thank you for reading.

 

 

KMD版 センセのところ ~ サム先生 ~

センセのところとは生徒のお悩み相談室です。
悩み、人生相談、ぶっちゃけ話など、KMDのセンセに日頃聞けないことを、我々KMD Journalが代わりに聞きに行っちゃうコーナーです。

今日のセンセはサム先生です!!

古川享(ふるかわ すすむ)先生  (通称、サムさん)

1954年東京生まれ。20代の頃にアメリカにて遊学。米マイクロソフトの日本法人設立である、現・日本マイクロソフト株式会社の設立に従事。同会長を経た後に退職。2008年よりKMDにて教鞭をふる。

 

質問

これからの時代に大事になるであろうスキルは何ですか?

ペンネーム:kishidaさん

回答

傾聴力かな。つまり、人の言っている事を聞き分ける能力。喋ることも大事だけども、それ以上に聞くことも大事です。

 

“雄弁は銀なり、沈黙は金なり” という言葉がありますが、雄弁だけでもなく、沈黙だけでもなく、相手の言葉に耳を傾ける事がこれからの時代により大事になってくるということなんですね。

サムさん、ありがとうございました!

さて、11/27,28に開催されるKMD FACTORYでは、サムさんを始めとした様々な先生に話しかけるチャンスかも知れません。ぜひ、ご来場ください!

 

== KMD FACTORY 開催! ==
■ 日時:2015年11月27・28日(金・土)10:00〜18:00
■ 場所:五反田 東京デザインセンター 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)が企業や地域社会と連携のもとで進めている「リアルプロジェクト」を学内外の方々にご覧いただくためのオープンハウスイベントです!
http://kmd-media.com/forum/

■ KMD FACTORYへ工場見学に来ませんか? 招待状発行はこちらから→ http://kmd-media.com/forum#invitation–anchr

 

 

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『デザインの寿命を長くする。』クリエイティブ集団 蝉semi【OB OGインタビューシリーズ VOL.4】

『蝉semi』さんのフラッグシップストアにお邪魔させていただき、KMD卒業生である石川さん、 鹿毛さんにお話を伺いました。

蝉semiのお店は蒲田の住宅街の中にあります

蝉semiのお店は蒲田の住宅街の中にあります

 

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入り口の様子 赤い旗が目印

 

店内にはカラフルな商品が並ぶ

店内にはカラフルな商品が並ぶ

 

蝉semi : KMD在学中に結成し、現在も活動を続けるクリエイティブユニット。『デザインの寿命を長くする。』を理念に、掲載の終わった屋外広告等の使い捨てられていたデザインたちを素材とし、鞄や財布などのプロダクトを制作、販売を行っている。
URL:蝉 semi | Official Web Site

 

左: 鹿毛さん 右: 石川さん

左: 鹿毛さん 右: 石川さん

石川大輔(いしかわ だいすけ)さん:「デザインの寿命を長くする」を哲学に、掲載済みの屋外広告や産業廃棄物工場に廃棄された素材から、バッグや小物等のプロダクトを製作および販売を行う「蝉 semi」の代表。21世紀を生きる自分たちにとってのものづくりとは!?という疑問から始まり、自分を実験材料として日々研鑽に励む。

鹿毛雄一郎(かげ ゆういちろう)さん:1987年生まれ。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科卒。2011年リクルート入社。入社後新規サービスの立ち上げなど複数のサービス開発に携わり、現在はAirレジのUXデザインを担当。週末は「蝉 semi」のインタラクションデザイナーとしてオンラインストアやウェブページ、店舗での体験価値向上を担う。

 

岸田 : 蝉 semiはKMDの仲間でチームを組んでいたそうですが、プロジェクトとは別でやってらしたんですよね?
石川さん : そうです、なので先生方には特に話をしていたわけではありませんでした。
島田 : 自分たちだけで始められたんですか?
石 : そうです。
岸 : 以前、別の記事を拝見させて頂いたんですが、学内でプロダクトを制作していたのは工作室(現Hacking Studio)ですか?
鹿毛さん : そう、工作室です。brotherの刺繍ミシンがホコリをかぶっていて『これ誰か使ってんの?』っていう状態で放置されていて、せっかくいいミシンあるから使ってみようかってなったんです。
: 生地を切るのはレーザーカッターですか?
鹿 : いや、生地を切るのは手でやっていて、生地を切る時の型をレーザーカッターで切り出しています。
石 : アクリルで透明だから下の柄が見えるようになっていて、このアクリルの型を上から当てて定規代わりにして柄を見ながら切ってます。

: 完成した時の柄の見せ方というのは、ある程度事前に決めてから切っているんですか?
石 : いえ、あまり柄の位置はそれほど考えていなくて、出来るだけ無駄にならないように切ってます。いいところだけとってしまうと残りが全部使えなくなっちゃったりするので。先に切ってからどうやって組み合わせるのかを考えています。ただ、オーダー形式も受けてまして、その時はお客さんの要望にそって自由に切り取れる様にしてます。結構みんな贅沢に生地を使っていくよね、そう来たかって(笑)
鹿 : ななめ!とかね

この様に、アクリルの型に合わせて切っていきます

この様に、アクリルの型に合わせて切っていきます

 

切り取られた素材

切り取られた素材

 

: webページを幾つか拝見したんですが、カバンの真ん中に顔がドンとあるのがあって、ああいうのは意図的になさっているのですか?

石 : なんとなくとっていって、帳尻を合わせてます。いきなり顔を取るというのはまずないです。不思議なもんで、やっていく内に辻褄があっていくんですよね。あまり厳密には考えていないんですけどね。
: このシンプルな形にはこだわりが何かあるんでしょうか
石 : やっぱりグラフィックを活かすというところから始まっているのが大きいかな。あんまり複雑な形よりも、シンプルな形の方がグラフィックが活きるので。あと、僕らもずっとカバンを作ってたわけじゃないから、難しいことをして時間がかかって全然作れなくなるよりも、シンプルなモノを丁寧に早く作れるという事に重きを置いています。複雑なブリーフケースとかもあったりするんだけども、顔(表の面)はそんなにコテコテさせないというふうにやっています。

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岸田お気に入りのカバン

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中に”組合”という文字が見える

 

: ところで、僕この青いカバンがすごく気になっているんですよね。中のポケットのところに『組合』っていう文字があるのがカッコいい。

鹿 : あれは元々六本木商店街のフラッグコンテストのもので、一番最初に僕らが関わった相手先です。六本木ってこれまで夜の印象が強かったところに、美術館とかがいくつかできることで、徐々に昼の待ちも認識されるようになったんだけど、商店街のお店にはあまりお客さんが来ないということに六本木商店街振興組合の方々は課題を持っていました。色々な案を出してこんなんどうでしょうかって話をしたのですが「それをする予算が無い」と言われ続けていて。そんな中、フラッグコンテストの旗を使ってカバンを作り、コンテストに応募したデザイナーに売るということを提案したら気に入ってもらって、急遽カバンのプロトタイプを作ることになったんです。
: それはいつぐらいのことですか?
鹿 : M2に上がる春のことですね。最初はWeb上でフラッグから型の切り出し方を検討できる物を作って、デザイナーさんに自分が切り取りたい場所を指定してもらって作ってました。
: それまではあの旗は会期が終わったら捨てられてたんですか?
鹿 : 会期が終わったら、欲しい人には渡し、それ以外は全部廃棄になってました。一枚印刷するのに15,000円とか20,000円とかするんですけどね。このコンテストにはデザイナーの人とかイラストレーターの人とか、学生の人とかが応募してきてて、最近だと僕らの友達のグラフィックデザイナーの人がカバンにするために応募してきてます(笑) 他にも五年ほど毎年受賞してて毎年カバンをオーダーしてくれる人なんかもいます。カバンにすることを見越したデザインにしていたりとかするんですよね。

六本木デザイナーズフラッグ・コンテストの旗たち

六本木デザイナーズフラッグ・コンテストの旗たち

 

: 蝉semiという名前が面白いなと思ってまして、コレはどなたが考えられたんですか?
鹿 : 初めのころはKMDの6人でやっていたんですが、さて名前をどうしようかとブレインストーミングとかをして、最初のカバンのオーダーがセミオーダーだったのと、蝉の寿命と素材の寿命が似通っていたこと、あと外人の人にも発音しやすいように、ということで。
: 海外からのオーダーとかもあるんですか?
鹿 : あまりないんですが、数年前にシンガポールのデザイン雑貨を取り扱っているSupermamaにいくつか卸したりしてました。
: 蝉semiって、世界中のあらゆるところで出来そうですよね、旗とかって色々な土地のデザインが出るかなと思うので、例えばスカンディナヴィアで作ったならスカンディナヴィアっぽいデザインのカバンが出来たりとか。
: 何故、スカンディナヴィア?
: 北欧って言うよりカッコいいかなと思って..
鹿 : ちょっと記事意識した?
: はい、しました

: どうせなら、KMDフォーラムでも旗を作ってそれをカバンにしてもらいたいですね。
鹿 : それいいですね
: いいですね、奥出先生に言っちゃいましょう!
: ね、でもコレは島田さんが言ったことにしよう。そっちのほうが話が通りやすそうだから(笑)
鹿 : 奥出先生のラインスタンプにあるみたいにね(笑)

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: 今の鹿毛さんから見られて、KMDに思うところとかはありますか?
鹿 : 今の職場(リクルートライフスタイル)の同期や後輩にKMDの人が結構いるんですけど、わりとすぐに立ち上がって活躍していたりするので、社内ではKMDからくる人は出来る人だって風潮はありますね。リクルートとKMDの相性はいいと思います。やってることはかなり似ていて、KMDの時にやってきたことの延長で仕事ができるので、僕もすごくスムーズに仕事ができています。KMDにいたときから、フィールドワークに行って、サービスを何か考えて、実際に作って、社会からフィードバックを得る、と全部の行程を経験できたことがとても良かった。そういう経験がサービスを作るとかサービスに携わる上で一番重要だなと感じています。あとは、わりと思想をもって仕事をしている人が多いので、そういうところも面白いなと感じています。

文 : 岸田

写真 : 萩野

 

Semi Flagship Store Tokyo

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Wearables Becoming Mainstream vol. 02 “Smart Glasses -The Case for Eye Wear Computing-“

Smart Glasses
-The Case for Eye Wear Computing-

Most of our senses, vital signs, and actions involve the head, making the human skull one of the most interesting body locations for the simultaneous sensing and interaction of assistance applications. Although hearing aids and mobile headsets have become widely accepted as head-worn devices, users in public spaces often consider novel head-attached sensors and devices to.
In the first part of the series we explored how wearables are entering mainstream and the potential and perils of the “big” data gathered by them. This part focuses on an emerging kind of wearable computing: smart glasses and their potential.

From Pocket/Wrist to Head

Recently, we see a lot of wrist worn wearable devices, most dominantly smart watches and fitness trackers. However, the wrist is ergonomically a none optimal sensing position. You can get skin contact (ability to sense heart rate, skin conductivity etc.), yet, for a lot of professions it’s difficult to wear something on their wrists (doctors, maintenance workers) and also already very old studies showed that the majority of users feel obstructed by wirst-worn devices[1].
In contrast, the majority of our senses are situated on the head, making it one of the most interesting body placements for the sensing and interaction. Although hearing aids and mobile headsets have become widely accepted as head-worn devices, users in public spaces often consider novel head-attached sensors and devices to be uncomfortable or even condemning (see some feedback and news coverage about Google Glass as an example).

Cognitive Assistance

A lot of wearable computing studies provide evidence that head-worn sensing could reveal cognition-related behavior and essential vital parameters. Behavior and vital data is the key component for many cognitive assistance applications from learning aids over memory augmentation to concentration improvement. The glasses form factor seems perfect. Eyeglasses are publicly accepted accessories, often worn continuously throughout the day, rendering them an ideal platform for cognitive assistance. Subsequently, I outline our initial research towards specific cognitive assistance devices in a smart glasses form factor. So far we focused on measuring mental activities: how much you are reading and your facial expressions. Yet, the goal is to use the measures to improve user habits.
img1If we want to assess cognitive functions, it seems most obvious to directly observe brain activity.
On the top picture you see our progress in assessing cognitive functions in real life. From special brain sensing technology over Google Glass applications and early J!NS MEME prototypes to a more general smart glasses concept.

Reading Life Log

The more people read the larger their vocabulary and their critical thinking skills. Smart eye wear is perfect for quantifying and improving reading habits, as some people already wear some reading glasses. We already implemented a word count algorithm integrated in a smart eye wear frame. So your future glasses can tell you how much you are reading and even what type of documents. We are working on how much you understand while reading.

Affective Wear

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Next to reading and comprehension analysis, future eye wear will also be able to understand more about our emotions. To this end Masai et al. already built smart glasses that can detect facial expressions. Teh system Affective Wear detects facial expressions over photo-reflective sensors (recognizing the changes of distances between face and glass frame). Facial Expressions are a first step to understand feelings and a easy way for us to exchange information nonverbally. They can give us insights into how people think.

Mental State Improvement

After gaining insights in quantifying at comprehension, cognitive load and emotions, we can continue designing interactions to improve theses mental activities. We already investigated how to improve reading immersion using nose temperature and eye movements to detect a user’s immersion and playing audio/ haptic stimuli to increase engagement. In future, we will have technology that understands and improves our cognitive functions: attention, comprehension, recall and ultimately decision making.

Finally …

In this series of 3 articles I explore the impact of wearables on society more. In the next and last article, we will discuss how to get from just collecting data to actual change, from quantified self to practice design.

[1] Gemperle, Francine, et al. “Design for wearability.” Wearable Computers, 1998. Digest of Papers. Second International Symposium on. IEEE, 1998.

(Kai)-thumb-522x560-2114 Kai Kunze

Kai Kunze works as Associate Professor at Keio Media Design. He held a position as research assistant professor at Osaka Prefecture University 2012-14.
He was a visiting researcher at the MIT Media Lab, 2011.He earned his Ph.D., summa cum laude, in the Wearable Computing field from the University of Passau in Germany, 2011.
His work experience includes research visits and internships at the Palo Alto Research Center (PARC, Palo Alto, US), Sunlabs Europe (Grenoble, France), and the German Stock Exchange (Frankfurt, Germany).

こんにちは!M1の島田です。
今回はNTT未来ねっと研究所の研究員である傍、KMDの社会人博士課程学生として学位を取得された白井さんに、NTTやKMDでどんなことをされているのか、これからどんなことをしていきたいのか、お話を伺いました!映像コンテンツに興味のある人は要チェックです!!

 

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《白井さんプロフィール》
2001年慶應義塾大学大学院理工学研究科修了、2014年同大学院メディアデザイン研究科博士課程修了。博士(メディアデザイン学)。

2001年NTT入社、未来ねっと研究所配属。未来ねっと研究所にて超高精細映像伝送システムの研究開発に従事。2007年にGigabit Ethernet上で4K60P映像を伝送可能な、世界初の4K60P JPEG 2000映像伝送システムを開発。ここで用いた誤り訂正技術に改良を重ね、高性能誤り訂正技術FireFort-LDGMを2013年に開発、MMT(MPEG Media Transport)における誤り訂正技術として標準化。現在は、映像や様々なセンサーデバイスを用いて遠隔空間を繋ぎ、作業効率を高める遠隔協調作業基盤技術の研究を進めている。

2011年に博士課程でKMDに入学。Power of Motion Pictures プロジェクト(現:CREATO!プロジェクト)でリサーチャーとして超高精細映像伝送技術、遠隔コラボレーション技術に関する共同研究をされている。

 

 

 

きょうはよろしくお願いいたします!
ーよろしくお願いします。

 

 

 

白井さんは NTTではどのような研究をされてきたのですか?
ーわたしはこれまでNTTで世界初の4K映像の伝送や、太平洋を結んで4Kライブ中継などの技術を研究開発してきました。入社した当初は将来のブロードバンドネットワークを見据えて、コンテンツとしてなにを流すか?ということを考えていました。そして、やはりその最高のものは映画であろうということで、デジタルシネマの研究を始めました。また、超高精細映像の伝送システムを開発したのですが、システムが出来上がって、それを使ってどんなコンテンツを送るか、という段階にきたので、演劇やコンサートをすごい臨場感をもってライブストリーミングができるようにしたり、一方向だけの映像伝送でなく、双方向の超高精細映像の伝送についても研究開発をしてきました。

 

 

 

NTT未来ねっと研究所ってどのような研究をされているところなんですか?
ーものすごく研究の領域は幅広いけれど、ざっくり言ってしまえば、NTTの研究所がやっていることは、色んな人に広く使ってもらえるための技術の基盤作りのようなことをしています。ネットワークの物理線というか、光ファイバーを張り巡らせて、どれだけ効率をよく通信できるか研究している人もいれば、有線でなく無線で効率よく送るための研究をしている人もいる。また、そのネットワークの管理の効率化をしている人、ネットワークの災害対策をする人、非常事態の時に移動できるICTカー(いろんな通信装置が詰め込まれた車)を研究している人もいる。そういう、通信寄りの研究もあれば、わたしのようにアプリケーション寄りのひともいる。あとは最近だと、IoTの時代なので、どのようなデータベースを組めば、何千何億というデバイスをネットワークにのせられるか考える、といった研究もありますね。

 

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どうしてKMDに入学されたんですか?
ーKMDの前身にあたるような組織であるDMC(デジタルメディアコンテンツ機構)に太田先生や中村伊知哉先生、杉浦先生がいらして、そもそも、そことNTTで共同研究をしていたんです。太田先生とは2006年から。太田先生に博士をとるならうちにみたらと勧められて、KMDに入学しました。NTTでは技術に付随するアプリケーションも作るけれども、それだけでは発想力に限界があるし、KMDはデザインができるひと、実装ができるひと等、いろんなひとがあつまっているから、それらの人が持ついろんなスキルとのコラボレーションでなにか新しいことをしたいと思いました。

 

 

 

KMDではどのような研究をされているのでしょうか?
ー私が開発した4kの映像再生、伝送装置は入学前からもKMDで利用していただいていたのですが、それを使って、ほかの学生と4Kのコンテンツをつくって上映したり、海外とつないでリアルタイムでやりとりしたり、ということを一緒にやってきました。KMDに入学した時、ちょうど震災の直後だったのですが、なにかしら4kの技術をつかって記録を残せないかと話をはじめました。当時まだ高価だった4Kのビデオカメラを使うのではなく、有志のカメラマンから集めた写真やHDのインタビュー映像もコンテンツ素材として、「4K」というキャンバスにえがくような感じで、ドキュメンタリーを作り始めました。それが”Growing Documentary”というドキュメンタリープロジェクトです。
ただ、作っただけで終わりではなく、そこに参加する人々のコラボレーションにより「成長していくドキュメンタリー」というコンセプトです。私は主にそれを技術的に支える形で参加していました。

その後、アメリカのUCSD(カリフォルニア大サンディエゴ校)とKMDとの間で、それぞれ別々の場所にいながら、取材して集めた素材でドキュメンタリー作品を作るというプロジェクトを始めました。実際に会った事も話した事もない、遠く離れたところにいる人たちと、テレビ会議をして意見を交換しながら、映像作品を大きなディスプレイをつかって、そこで議論しながらおおきな作業空間にペタペタ貼っていくような感じで、一つの作品をつくっていく、という環境を作りました。そういうコラボで作品ができるというのがグローイングドキュメンタリーのすごいところだな、と思いますね。
NTTの技術だけではなく、UCSDやUIC(イリノイ大シカゴ校)とも共同研究やってるプロジェクトで「SAGE」というシステムも組み合わせて、やっていました。

12年は東京国際映画祭の連携イベントで、仙台と六本木で4Kライブ中継をしました。双方の観客の反応を可視化するために、画面にリアルアイムで表示されるスタンプをスマホから押せるようにして、ライブを盛り上げる工夫をする試みをしてみました。大型のホールで4Kをつかって、どのようなことが出来るのだろうと、実践をしながら模索してましたね。

 

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KMDのイメージは入学する前と後では変わりましたか?
ーもうちょっとテクニカルな学生が多いと思っていました。プログラミングとかできる人はできる人でいいんですけど、違う意味でのエンジニアリングというか…いろんな企画をたてて、どういう場所にどう適応すれば良いかとか、それをするためにはどういう風に人を動かしたらいいかとか、そういうのを全部ひっくるめた上でのエンジニアリングというのがKMDの人はできるのかなぁと思います。そういう意味では見方が変わりました。私は入って良かったなと思ってますね。

 

 

 

これからどんなことをやっていきたいですか?
ーだれも思いつかないようなことをできればいいけれど、だれも思いつかないようなことは誰も思いつけないので、実際に実現できるといいうか、ただ単に机上の空論でやっているのではなく、社会のどこに、どういう形で送り込むと効いてくるのかというところを考えながら、新しいアプリケーションができればいいと考えています。

 

 

 

クールだけど優しい雰囲気の白井さん!最新の映像技術をつかって、どのようなコンテンツを作ることができるのかを模索していらっしゃるんですね。お忙しい中、貴重なお話を有難うございました!未来ねっと研は、人と人を繋ぐ、人と情報を繋ぐ、といったこれまで通信技術が 提供してきた価値に加え、人や社会や現実世界に作用していく、という新しい価 値が提供できるような先端技術の研究を行っています。

 

 

「KMDの皆さんにも、ぜ ひ、どこに、どのように技術を適用していくのが良いのか、一緒に考えてもらえ ると嬉しいです。」と白井もおっしゃっていました!

 

 

KMDに入学すればNTT未来ねっと研が誇る最新の技術で、あなたも様々なコンテンツ作りの最前線に立てるかも?!KMDに興味のある方、コンテンツ制作に興味のある方、あなたの夢を最新技術で実現できるチャンスです!ジョイナス!!

 

NTT未来ねっと研究所HP

 

ライター:島田誠奈

写真:林岳