【KMD Forumスポンサー記事】CANVASが考えるKMDとのコラボレーションとは

開催まで3週間を切り、KMDもフォーラムムードがすこしずつ高まってきていますね!

そんな中、今回はフォーラムのスポンサーであり、KMD石戸奈々子准教授が代表を務める

NPO法人CANVASさんへ訪問に行って参りました!

 

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入ってすぐの作業スペースでは終始和やかな雰囲気が漂っておりました。緑の芝スペースでは、ワークショップも行われるそう。

 

さて、今回CANVASスタッフの小林千草さんに、CANVASさんについて、KMDとの関わりなどについて伺いました。

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小林千草 CANVASで主に企業・商業施設・地域施設のワークショッププロジェクトの企画・運営・調整を行う。一年の大半はワークショップのプロジェクトにて、出展者との調整や、運営まわりのディレクションを行うそう

 

– CANVASさんは漠然と「こどものための」NPO法人というイメージがあるのですが、具体的にどのようなことを行っている団体なのですか?

 

CANVASは、こどものための創造・表現の場を提供し、豊かな発想を養う土壌を育てることを目的として設立されたNPOで、産官学様々なプレイヤーのみなさまと連携しながら、「未来をつくる」プロジェクトを生み出しています。

理事長はKMDの石戸が勤めております。これまで全国で約3,000回のワークショップを実施し、およそ35万人のこどもたちに参加いただきました

 

外部からは、こども向けのワークショップだけを実施する団体のように思われがちですが、それだけではない活動も多々行っています。企業と共同した教材づくりや、自治体と連携してこどもを中心としたまちづくり、商業施設やマンションのキッズスペースづくりなど、これからを生きる子どもたちが創造力を発揮して最大限に活躍できるような 「環境づくり」につながることは、なんでも取り組んでいます。

最近ですと、教材作りの例として、クリエイティブ・イマジネーション・トイ、「エポンテ」の企画協力(株式会社シヤチハタ)、まちづくりの例としては、墨田区さんと「すみだおもてなしプロジェクト」という墨田区内小学生が参加したキャラクターコンテストなどがあります。

 

CANVAS 石戸 KMD

 

CANVAS が行っているワークショップは、「モノをつくる」ことだけがゴールなのではなく、五感を通じて感じ、自分の頭で考え、誰かと一緒につくり、そして 発表するプロセスを楽しむ中で学んでいくことを重視しています。

そもそもモノをつくらないワークショップもあります。例をあげると「紙の階段(プログラム協力:深沢アート研究所)」という、細長く切った紙をじゃばら折りにして階段状にし、それを空間の色々なところに貼り付け、空間を階段だらけにするというものがあります。

特に持ち帰れるものがあるわけではなく、真っ白な紙の階段でいっぱいにした空間を作り、その世界観を楽しむプログラムです。普段こどもたちが行っているモノづくりや遊びは、手元で行われるのがほとんどだと思いますが、ちいさなアクションで「空間を変えてしまう」という体験によって、広い視点でモノを見たり「自分こんなこともできるんだ」といった自信につなげる意図もあります。

そのほかにも“未来を考える”“発明をする”等、発想力・創造力が求められるアイデア系のワークショップ、プログラミングやロボット・アニメなどデジタル系のワークショップも実施しております。

 

-「こども」に関して数々の活動を行われているだけではなく、ワークショップに限定しても、色々な性格を持ったものを企画されているのですね。そんなCANVASさん、KMDともこれまで色々な関わりがあると伺いましたが。

 

そうですね。毎年夏に行われる「ワークショップコレクション」という全国でワークショップの活動をされている方を一堂に集めた博覧会イベントでも、中村伊知哉先生・石戸さんの研究室のみなさんだけではなく、「超人スポーツ」プロジェクト等、多くのプロジェクトの方に参加いただきました。

ワークショップコレクションは今年で11回目を迎えましたが、初期のころから長く関わっていただいており、共同の主催者としても何度もご一緒させていただいております。

 

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8月29・30日に開催されたワークショップコレクションの様子。2014年、約80組のアーティストの作品で解体ビルの壁、床、天井を埋め尽くした話題のアートイベント「#BCTION」とコラボして、取り壊し前のビルに自由にペインティングできるワークショップが話題を呼んだ。

 

-ワークショップコレクションを通じてKMDとCANVASで様々な「コラボレーション」を図ることができたように思うのですが、今後他にもKMDと共同で行いたい企画などはありますか?

夏休みなど長期休みを子どもたちへ開放して「こども×デジタル」を中心としたプログラムを実施できたらいいですね。

大学がもっとこどもたちに開放され、こどもたちにとっての学びの場にもなるといいのではないかと思っていて、これまでも大学のキャンパスでサマーキャンプなどを開催してきました。普段接することのない大人と関われる場、学校とは別の学びを深める場。

大人からこどもに一方的に与える場にするのではなく、“キッズ研究員”として大人と一緒におもちゃ開発をする、一緒にデジタルえほんをつくるというのも面白そうです。大学という場に足を運び、直接大人とこどもが議論したり考えたりする経験って、これから社会に出て、人と一緒に仕事をしていく上では大切なことかと思います。

 

 

ワークショップコレクション 日吉

2013年に慶應の日吉キャンパスで開催されたワークショップコレクション

 

小さいときって、学校・習い事の先生・友達、家族くらいしか関わる機会がなくて、世界が狭くなりがちじゃないかと。

得に大学生のように何かに向かっている途中の大人と関わることで、刺激を受けたり、社会へ発信することに関心をもってくれたり、人との距離感を学んだり、やりたいことを見つけたり、足りないものを感じたりできるのではないでしょうか。

大人側も未熟なこどもとして接するというより、柔軟な発想力をもった一人の人間としてとしてアイデアをぶつけ合える関係になれるといいですね。

 

 

もう一つは「超人スポーツ・ゆるスポーツ」と共同して「キッズスポーツアイデアソン」を行いたいですね。

オリンピックも2020年に控えて関心が集まっている良い機会ですし、石戸とも以前よりスポーツ関連でこどもと面白いことやりたいねと話していました。趣向性や得意不得意に限らず、こどもたち目線の楽しみ方やルール、みんなが楽しめるスポーツがあったらいいなと思います。

 

バブルサッカー

2015年「ワークショップコレクション」内で行われた「超人スポーツ」の「バブルサッカー」

 

こどもは鋭い「直感力」があり、時に大人顔負けの意見や、社会への問題 提起をストレートに言ってくれたりもしますよね。そういうこどもならではの「素直な意見」を取り入れた、こども発信のスポーツを考えることで、大人から見えない角度のスポーツが生まれるのかな、と思っています。運動不慣れな子も活躍できる場になるといいですよね。

“スポーツの実施”までいくことが望ましいですが、そこに至らなくても「こども発のスポーツを考え出す」ことだけでも、熱中するコンテンツを生み出す力、純粋に体を動かす楽しさなどシンプルなスポーツの楽しみ方がみえる機会として意義があると考えています。そういった意味でも、「超人スポーツプロジェクト」を持つKMDと共同で何かを企画することで面白いスポーツを「イノベーション」できるのではないでしょうか。

KMDとのコラボレーション、どれも面白そうですね。なによりこどもたちで賑わうキャンパスを想像してみて、胸が高まりました!
取材をしてみて、CANVASさんの「こどもたちの可能性への期待」を感じることができました。小林さん、CANVASスタッフのみなさん、ありがとうございました!

 

 

文・写真

西 恵梨